私がVCとして初めて投資を担当させていただいたIdein。
2017年の初回投資から約9年。当時はまだプロダクトもありませんでしたが、中村さんが描いていた未来と、その実現に向けた技術力に大きな可能性を感じていました。
そして今、AIが現実世界へと広がるフィジカルAIの時代を迎え、Ideinが積み上げてきた技術と実装の経験が、世界でも日本でも必要とされる時代になってきたと感じています。
VCの仕事の面白さの一つは、まだ世の中にない未来を描く起業家と出会い、その実現を長く支えられることだと思います。
中村さんとのこれまでの歩みや、これからの可能性についてお話ししました。ぜひご覧ください。
note.com/idein/n/n2794a628e9…
なぜ日本のVC市場は米国に比べて小さいのでしょうか。
この議論をするとき、私は少し長い時間軸で考える必要があると思っています。
米国では半導体やコンピューター産業の発展とともにVCが成長し、1979年には年金運用の規制解釈が変更され、長期資金の流入が加速しました。その後もインターネット、モバイル、クラウドと技術革新が続き、数十年にわたって巨大な投資リターンが蓄積されてきました。
一部のファンドが桁違いのリターンを生み出し、その実績を背景に、VCが機関投資家の資産配分の一部として定着していったわけです。
日本は歴史的に銀行を中心とした間接金融が発達してきました。機関投資家によるVCへの資産配分はまだ小さく、LP側にはオルタナティブ投資を担う人材や運用ノウハウの不足があり、GP側にも十分な投資実績、キャピタリスト、大規模な機関投資家資金を運用するための組織体制の蓄積などに課題があります。
さらに、スタートアップが大きく成長するためには、資金だけでなく、十分な需要、人材、経営ノウハウ、海外市場へのアクセスも必要です。
これらは互いに関係しており、一つの制度や契約慣行を変えれば解決するような問題ではありません。
ただ、ここで忘れてはいけないことがあります。
日本のVC市場も、この十数年で大きく成長してきたという事実です。
私が現場に入った2012〜13年と現在とでは、見える景色がまったく違います。
日本のVCも、モバイルとクラウドの登場による技術変革を捉え、投資先を増やし、ファンドを大型化し、エコシステムを発展させてきました。
もちろん、まだ十分ではありません。大型EXITも、LPに還元できるリターンも、投資人材も、もっと増やさなければなりません。
しかし、米国は数十年かけて現在の市場を形成してきました。その結果だけを見て、日本にはあれがない、これがないと嘆いても仕方がありません。
隣の芝生が青すぎるのだと思います。
そして、そもそもスタートアップへのリスクマネーの供給源を、日本のVCだけに限定する必要もありません。
日本には、巨額の利益を生み出し、豊富な資金を保有する大企業が数多く存在します。こうした企業が、事業連携や直接投資、CVC、VCファンドへのLP出資を通じて、もっと積極的にスタートアップの成長に参加する余地があります。
海外VCの資金を日本に呼び込むことも重要です。世界には、日本のVCとは桁違いの資金を運用し、世界市場への展開を支援できる投資家がいます。
日本のスタートアップが、そうした投資家にもっと積極的にアクセスしていくことも必要でしょう。
また、日本の機関投資家が海外VCにLP出資し、長期的な関係を構築することも有効な手段だと思います。海外の優れたGPとの接点を増やすことは、日本への投資機会の発掘や、日本企業の海外展開を支えるネットワークの形成にもつながります。
政策にもできることがあります。
海外のVCや投資家が日本に資金を投じやすい環境を整え、国内外の資本をつなぐこと。
そして、政府や自治体がスタートアップの製品・サービスを積極的に調達し、売上と導入実績をつくること。
資金を供給するだけでなく、顧客として成長を支えることも、重要な産業政策だと思います。
そして今、AIという新しい技術革命が起きています。
AIは、これまで多くの人材や資本を必要としていた事業の経済性を変え、少ない資金でも、大きな売上と利益を生み出す企業を登場させる可能性があります。
私は、まず売上と利益を大きくすることが重要だと考えています。
企業が成長し、大きな利益を生み、企業価値が高まる。その結果としてVCがリターンを実現し、LPに還元する。そして、その実績をもとに次の資金が集まる。
この循環を何度も繰り返すことで、VC市場は成熟していくのだと思います。
日本のVC市場を米国と同じ規模にすること自体が目的ではありません。
国内外のあらゆる資本と需要を活用し、日本から大きく成長する企業を生み出すこと。その成功が次の挑戦を支える資本になること。
私がこの仕事を始めた頃と比べれば、日本のVC市場は見違えるほど成長しました。
まだ足りないものはたくさんあります。しかし、これまで積み上げてきたものも、決して小さくありません。
今回のAI革命をしっかり捉え、大きな売上と利益を生み出す企業を育て、投資家にリターンを返す。
その積み重ねによって、日本のVC市場をもう一段成長させたいと思っています。
Yuta Sanada / DGDV / 日本投資責任者 retweeted
INI 木村柾哉さん出演!「SISI アイムユアヒーロー」新WEB CM第2弾「冬もお疲れさま」篇が10月27日より公開。数量限定「ピンクのHERO」も新登場 prtimes.jp/main/html/rd/p/00… @PRTIMES_JPより
Yuta Sanada / DGDV / 日本投資責任者 retweeted
SISI × #木村柾哉 さん(#INI)
【 新ビジュアルも公開📸✨ 】
第二弾は、華やかなホリデーシーズンを彩るピンクのキービジュアル🌹
これからの季節も、木村さんの新ビジュアルと一緒に心あたたまる時間をお届けしたいと思っています☺️✨
特設ページもリニューアル!
数量限定の「今日もおつかれさまセット」の最速先行販売も本日よりスタートしました✨
"ピンクのHERO"をぜひご覧ください🎀
※こちらのページからご注文の商品は、すべて11/2(月)以降順次発送となります。
sisi.tokyo/lp?u=si_5limited_…
#ぜんぶヒーローに任せて
#SISIアイムユアヒーロー
Yuta Sanada / DGDV / 日本投資責任者 retweeted
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SISI × #木村柾哉 さん(#INI)
WEB CM第二弾公開🎬✨
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アイムユアヒーローのWEB CM第二弾「冬もおつかれさま編」 が解禁されました❄️
今回もこれからの季節に何度も見返したくなるような、木村さんの魅力が詰まった映像になっています☺️✨
忙しい朝も、寒くてベッドから出たくない朝も、
#ぜんぶヒーローに任せて
#SISIアイムユアヒーロー
Yuta Sanada / DGDV / 日本投資責任者 retweeted
【追悼】村上龍の言葉で考える、人生の問いと答え
Q. 目標があるのに、気持ちが晴れないのはなぜ?
A. 「目標は自らの中に封印されていなければならない。だから目標を持つことは基本的に憂うつなことである」
Q. 自分の可能性を信じるだけでは、足りない?
A. 「自分の限界を知るのは大変で、大切だ。限界までいったことのない奴が、自分にはもっと可能性があったはずだと悔やんで、他人に依存するようになる」
Q. 簡単に手に入るものに、満足できないのはなぜ?
A. 「簡単に手にはいるものに意味はない」
Q. 好きなものを、ずっと楽しみ続けるには?
A. 「好きな対象に対して依存しなければ、いつまでも楽しむことができる」
Q. 大切な人を幸せにするために、自分にできることは?
A. 「人生はテニスのシングルスゲームと同じで、誰かが誰かを幸福にすることなどできない。他人にしてやれることなど何もない。他人を支配するのも無理だし、支配されることもできない。もし何か他人に対してできることがあるとすれば、キラキラしている自分を見せてやることだけだ」
Q. 才能とは、何なのか?
A. 「才能とは危機感に支えられた意志」
Q. 我慢していれば、人生は変わる?
A. 「我慢と変化は両立しない」
Q. 遠回りした時間は、ムダだった?
A. 「人生においてムダなものは何もないのだ」
Q. 取り返しのつかないことをしてしまったら?
A. 「人生はとり返しのつかないことの連続だ」
Q. 豊かなはずの日本に、足りないものは?
A. 「この国には何でもある。本当にいろいろなものがあります。だが、希望だけがない」
Q. 大きな喪失のあとにも、希望はある?
A. 「全てを失った日本が得たものは、希望だ。大地震と津波は、私たちの仲間と資源を根こそぎ奪っていった。だが、富に心を奪われていた我々のなかに希望の種を植え付けた。だから私は信じていく」
Q. 『知らなかった』で済ませていいのか?
A. 「この国では、無知、あるいは知識や情報が足りないことが場合によって罪悪になるという認識が薄い」
Q. お金さえあれば、面白いことができる?
A. 「金だけでできることは面白くない。金だけではF1チームは作れない。ノウハウの蓄積が必要で、そのノウハウは自分で手に入れない限り、誰も教えてくれない。そして、この世の中で面白いことはすべて不動産屋的発想ではできない」
Q. リアルな小説とは、どんな小説?
A. 「頭脳ではなく、内臓で書かれた小説だけがリアルなのだ」
Q. 表現する人が、忘れてはいけないことは?
A. 「表現の受け手の想像力とどう向かい合うか、という緊張感が欠けると、作品はどこまでも堕落します」
Q. ダメな女の基準は?
A. 「ダメな女というタイトルを見てどきっとした女はダメな女ではない」
Q. 『ダメな女』ってどんな人?
A. 「ダメな女とは、仲間を欲しがる女である」
Q. 人間関係で受けた傷に、意味はある?
A. 「関係性が生まれれば、どういう形にせよ、傷は発生する。そして、その傷から自由になろうと決めて努力する場合に限り、傷は何らかの意味を持つのだ」
Q. 優しいというだけで、相手を信用していい?
A. 「優しい男を信用してはいけない、必ず優しくなくなる時がくるからだ」
Q. 人生を楽しむことに、遠慮は必要?
A. 「楽しんで生きないのは罪なことだ」
※名言集をもとに、質問を編集して構成しています。実際のインタビューではありません
VCの追加投資には、実はいろいろなパターンがあります。
一番幸せなのは、投資先が順調に成長し、目標リターンを十分に狙える投資機会なので、さらに持分を増やしたいというケースです。もちろん、ファンドに追加投資のためのドライパウダーが残っていることが前提です。
次に、投資先は順調に伸びているものの、ファンドの残りの投資余力が限られ、何とかプロラタ分だけ投資するケース。成長していても、他の投資先や新規案件と比較すると、期待リターンが相対的に見劣りすることもあります。限られた資金をどこに配分するかという判断が必要になります。
ここまでは、まだ比較的整理しやすい投資判断です。
難しいのは、もう少し踏ん張れば成長できると考えているものの、明確な成果がまだ出ていないケースです。
自分たちは可能性を信じている。しかし、見極めはギリギリで、自分たちだけで支え切ることもできない。追加資金を集めるためには、他の投資家が納得できる材料を何とか揃えなければなりません。
「リード投資家なら追加投資するべき」「既存投資家がフォローしない会社には投資しづらい」という話は、まさにこのケースと深く関係しています。
既存投資家は、誰よりもその会社のことを知っています。だからこそ、既存投資家が追加投資しないという事実は、新しい投資家にとって大きな懸念材料になります。
一方で、リード投資家だからといって、無条件に追加投資すべきというわけでもありません。ファンドには投資余力の制約があり、LPに対する責任もあります。
そして、さらに難しいのが、M&Aによる回収を実現するための追加投資です。
ここで資金を出せば、何とか売却まで持っていけるかもしれない。しかし、うまくいかなければ、いわゆる「おい銭」になります。LPから最も厳しい評価を受けかねない投資判断です。
一方で、損切りをするという判断も非常に難しいものです。
起業家にどれだけ寄り添い、何とか事業を継続させようと頑張っても、できないものはできない。長くVCをやっていると、そういう場面には必ず遭遇します。
私自身、過去に何度も経験してきました。追加資金を投じたものの、結果的にうまくいかず、M&AのFAを本気で引き受けたときと同じような動きをせざるを得なかったこともあります。
投資先を最後まで支えたいという気持ちと、LPから預かった資金を守る責任。その両方を背負いながら、どこで追加投資を止めるのか。
追加投資は、単に投資先を支援する行為ではありません。限られたファンド資金を、どこに、どんな目的で配分するかという投資判断です。
初回投資とはまた違った難しさがあり、投資家としての経験や判断力が強く問われる場面だと思っています。
VCという仕事は、少なくとも日本では、そんなに割のいい仕事ではないと思っています。
良い投資案件に出会い、投資させてもらうためには、自分たちの価値を示し続けなければなりません。
投資先に顧客を紹介するには、日頃から事業会社の相談に乗り、信頼関係を築いておく必要があります。
起業家から優秀な起業家を紹介してもらうには、その起業家とどこかできちんと向き合い、役に立っていなければなりません。
他のVCから良い案件を紹介してもらうのも同じです。
こうして仕事は無限に増えていきます。
常に仕事を溢れさせながら、何とか一つひとつに向き合い、少しずつ信頼を積み重ねる。そうしてようやく、起業家の役に立ち、良い投資案件が回ってくるようになります。
しかし、そこまでして投資した案件のうち、大きなリターンをもたらしてくれるのは、10社に1社あるかどうか。
しかも、結果が出るのは早くても4〜5年、遅ければ10年以上かかります。
さらに、VC自身も常に次の資金調達を考え続けなければなりません。
起業家が次のラウンドを考え続けるのと同じように、VCも次のファンドを組成するために、LPとの関係を築き、投資成果を示し、資金を集め続ける必要があります。
もちろん、これは悪いことばかりではありません。LPから評価され続けることは、投資規律を保ち、原則に忠実であり続けるための重要な仕組みでもあります。
一方で、常に次の資金調達を意識しなければならないことは、時間の使い方にも投資活動にも、大きな制約をもたらします。
投資する側でありながら、自分たちもまた、投資対象として選ばれ続けなければならない。
上場株式の運用やPE投資の方が、ビジネスモデルとしてよほど確立されているようにも見えます。
良い案件に投資するために、膨大な時間をかけて信頼を築く。投資できても成果が出るまで何年もかかり、その間も投資先の支援と次のファンドの資金調達に追われる。
そんな仕事です。
それでも、僕はこの仕事がとても好きです。
起業家にとって、VCは先生なのでしょうか。コーチなのでしょうか。それとも頭の上のたんこぶなのでしょうか。
私は、どれも違うと思っています。
起業家が造った船に乗せてもらい、一緒に見果てぬ夢を追いかけるパートナーなのだと思います。
船を造り、航海に出ようと決めたのは起業家です。VCはその船に後から乗せてもらった存在であって、船長ではありません。
ましてや、船長をコントロールしようとする提督であってはならないと思います。時折、そんな振る舞いをするキャピタリストを見ると、何様なのだろうと思うことがあります。
一方で、乗せてもらった以上、ただの乗客であってもいけません。
一緒にオールを漕ぐこともあれば、じゃがいもの皮をむくこともある。時には航路について意見することもあるでしょう。
大切なのは、船に必要なことを、自分にできる範囲で懸命にやろうとすること。
乗客でもない。提督でもない。同じ夢を追いかける仲間として、懸命に自分の役割を果たす。
そんなキャピタリストこそが、良い投資家なのではないかと思っています。
日本からデカコーンを生み出すには、何が必要なのでしょうか。
まず、ユニコーン級のIPOについては、私はそこまで悲観していません。日本でも時価総額1,000億円を超えるスタートアップのIPOは実現しています。
一方で、デカコーンとなれば、求められる事業の規模や成長性は大きく変わります。
日本国内を中心とした事業でも、長い時間をかけて強固な競争優位と収益基盤を築き、巨大な企業価値を実現した企業は存在します。
ただ、スタートアップが限られた時間の中でデカコーンを目指すのであれば、国内市場だけでなく、世界市場を獲得する戦略が極めて重要になると考えています。
そして、世界市場を目指すことと、実際に世界市場を獲得できることは、まったく違います。
必要なのは、世界市場を切り取れるだけの技術、人、そして資金力です。
世界の競合企業に対して明確な優位性を持つ技術やプロダクト。それを武器に世界市場で戦い、事業を拡大できる経営人材。そして、グローバルな競争に勝ち抜くために必要な巨額の成長資本。
この3つが揃わなければ、世界市場で大きなシェアを獲得することは難しいと思います。
そもそも巨大な企業価値を実現すること自体が目的ではありません。世界の産業や人々の生活に大きなインパクトを与える事業を作り、その結果として巨大な企業価値が形成されるのだと考えています。
日本からデカコーンを生み出すには、起業家だけでなく、私たち投資家自身も変わる必要があります。
世界に勝てる企業を見極め、その成長に必要な資本を供給し、世界市場の獲得を支えられるのか。
私は、そのために何が必要なのかを考え、実践していきたいと思っています。
VCにおけるEXIT専門職の重要性を、最近強く感じています。
投資責任者、特に自らファンドレイズを行う人間は、LPにとってDPIやIRRがどれほど重要か、嫌というほど理解しています。
それでも、ソーシング、投資判断、バリューアップ、EXIT、ファンドレイズ、採用、監査対応など、やるべきことは山ほどあります。
私自身、EXITには相当な時間を使ってきたつもりです。それでも、十分な時間と手数を確保できているかと問われれば、難しいと感じます。
私は投資銀行出身なので、M&Aを進めるとなれば、買手候補のロングリストを作り、コンタクトポイントを探し、FAや仲介会社を選定し、買収後のシナジーを具体化し、利害関係者を調整していく、といったプロセスは理解しています。
ただ、理解していることと、継続して十分な手数を打てることは別です。
だからこそ、EXIT専門職の存在は非常に大きいと思っています。
もちろん、投資担当者が投資からEXITまで一貫して責任を持つことが大原則です。
投資先の経営者と膝を突き合わせて議論し、難しい利害調整を行い、買手の意思決定を動かす。こうした局面では、長年の信頼関係と事業への深い理解を持つ投資担当者の役割が欠かせません。
一方で、ファンド全体のEXIT案件を管理し、事業会社の買収ニーズやセカンダリーファンドの投資ニーズを継続的に把握・更新することには、専門職だからこそ発揮できる価値があります。
EXITは、売却したくなってから動き始めるのではなく、平時から準備を積み重ねておくことが大切です。
投資する力と、投資を回収する力は、必ずしも同じではありません。
投資担当者の責任と強みを維持しながら、EXIT専門職の力をどう組み合わせるか。VCの運用能力を高めるうえで、もっと重視されてよいテーマだと思います。
金融資産にとって最も大切なのは、リターンでも財産保全でもなく、流動性だと思っています。
金融市場は、先物、為替、オプションなど、リスクの移転や流動性の向上を可能にする仕組みを発展させることで成長してきました。
金融に携わっていれば、流動性の重要性は誰もが骨身にしみているはずです。
ところが、日本のVC投資では、流動性を犠牲にして投資家保護やリターンを追求する契約が少なくありません。しかも、そのことに無自覚な市場参加者も多いのではないかと感じています。
例えば、参加型優先分配権。投資家の回収額を厚くする一方、M&A時の創業者への分配を減らし、Exitの意思決定を遅らせる可能性があります。回収額を守った結果、IRRを下げることにもなり得ます。
また、パリパスではない優先分配権。後続の投資家に上位の優先権を認め続ければ、既存投資家はどんどん劣後します。結果として、セカンダリーでは大幅なディスカウントを要求され、流動性を失う可能性があります。
以前、あまりに疑問だったので、米国の著名なGPにパリパスについて質問したことがあります。「米国ではパリパスが当たり前」と即座に返ってきました。
もちろん、投資家保護には合理性があります。しかし、回収金額を守ることと、投資リターンを最大化することは必ずしも同じではありません。
日本のスタートアップ・エコシステムでは、セカンダリー市場の活性化やM&Aによる資金循環が重要だと言われています。私もまったく同感です。
ただ、それらを実現するには、現時点で大きなハードルがあります。
市場の仕組みを変えることも必要ですが、そもそも自分たちの投資契約が流動性を阻害していないか。
金融市場が長い歴史の中で追求してきた流動性という基本に、もっと真剣に向き合うべきではないでしょうか。
明日10月22日(木)19時から、Tokyo Tech Weekのキックオフイベントに登壇します!
先日のSF Tech Weekでは、私たちが主催したイベントに1,000名超の参加申込があり、海外投資家からも大きな関心をいただきました。
日本のスタートアップに対する海外の関心は確実に高まっています。一方で、それを実際の投資や事業連携につなげる機会は、まだまだ増やせると感じています。
12月には東京でもTokyo Tech Weekが開催されます。街全体で起業家、投資家、大企業がつながり、新しい挑戦が生まれる機会にしたいですね。
明日はSFでの経験と、東京でできることについてお話しします。
現地・オンラインともに参加可能です。ぜひ!
community.venturecafetokyo.o…
日本のVC業界では、セカンダリーの売却先を起業家や発行体に探してもらうケースをよく見ます。これには以前から違和感があります。
もちろん、エクイティファイナンスと組み合わせ、既存株式を新株より安く提供することで、新規投資家を呼び込みやすくするなど、双方にメリットがあるケースもあります。
ただ、そうでない場合、売却先を探すのは基本的に売却する投資家自身の仕事ではないでしょうか。
セカンダリーの実行にあたり、発行体に必要な協力を求めるのは当然です。しかし、売却に必要な協力と、売却先を探す仕事を引き受けてもらうことは別です。
VCは投資時には自らのネットワークや投資先支援力を強調します。それなのに、自らのEXITに際して、そのネットワークを使って買い手を探さず、起業家に任せてしまうのはどうなのでしょうか。
スタートアップの経営資源は限られています。投資家自身のEXITのために、その貴重なリソースを使うことを当然と考えるべきではないと思います。
投資先への支援だけでなく、自らの投資をどう回収するかまで含めて、VCの仕事だと考えています。
僕はグロースファンドと従来型のレイターファンドは、役割が異なると考えています。
日本の従来型レイター投資は、IPOに向けたバランスシートの改善や株主構成の整理が中心でした。小型IPOでも十分な投資リターンが得られる日本市場では、これは極めて合理的な投資戦略だったと思います。
一方で、ユニコーンやデカコーンを生み出したい、小型IPOをゴールとしないスタートアップ市場を目指すのであれば、必要な資金の役割も変わってきます。
十分な事業基盤を築く前にIPOすると、上場後は利益を求められます。年間数億円の利益を確保し、その限られた資金で再投資を続ける。これでは、企業価値を非連続に成長させるような大胆な投資は容易ではありません。
成長の勝ち筋が見えた企業には、短期的な利益を犠牲にしてでも、採用、研究開発、海外展開、M&Aなどに大胆に投資できる資金が必要です。
IPOに向けて企業を整える資金と、将来の競争優位を確立するためにリスクを引き受ける資金。どちらも重要ですが、役割は異なります。
日本からユニコーン、そしてデカコーンを次々と生み出すのであれば、後者の役割を担うグロース資金をもっと厚くする必要があると考えています。
金利上昇でリスクフリーレートが上がれば、LPがVCに求めるリターンも上がる。
優良な上場企業ですら目標ROEを8%から12〜15%へ引き上げる時代。
VCも他のアセットクラスと比較され、選別される立場にある。
LPの高まる期待に応えられなければ、VCへの資金配分は縮小する。







