ALT 「……っ!?」 上機嫌でPCのキーボードを叩いていたアグネスタキオンは、自身の担当トレーナーが部屋に入ってくるなり有無を言わさせられずに彼に宙に抱え上げられてしまった。 いわゆるお姫様抱っこの形である。 「ちょっ……トレーナー君!?何をするんだい!?せっかく究極因子研究の次なる構想を練っていたのに……」 タキオンは抗議の声を上げたが、トレーナーは意に介した様子はなく彼女を抱えたまま研究室の出口へと体の向きを変える。 真剣な眼差しで彼は言った。 「いくら学園からの要請であっても最近働きすぎだタキオン…!明日はもう強制お休み!」 心配顔の成人男性はそのまま旧理科準備室の外へと歩を進める。タキオンは彼の腕から抜け出そうと身じろぎしたが、担当トレーナー兼助手の決心は固いらしく、ウマ娘の彼女が少し動いた程度でもびくともしなかった。 「えー!?研究は頗る順調だし私の体調も特に問題ないんだがねぇ……因子レポートを仕上げるのに2日ばかり睡眠を削ったが…………あーわかったわかった!わかったからひとまず下ろしたまえ!」 “睡眠を削った”のところで自分を抱える腕の強さが増すのを感じて、タキオンは観念して服従の意を示した。 脚のことを打ち明けて以来私の健康に関しては特に頑固な彼のことだ。自分が休むまで引き下がるまい───と嘆息しつつ。
ALT 「……っ!?」 上機嫌でPCのキーボードを叩いていたアグネスタキオンは、自身の担当トレーナーが部屋に入ってくるなり有無を言わさせられずに彼に宙に抱え上げられてしまった。 いわゆるお姫様抱っこの形である。 「ちょっ……トレーナー君!?何をするんだい!?せっかく究極因子研究の次なる構想を練っていたのに……」 タキオンは抗議の声を上げたが、トレーナーは意に介した様子はなく彼女を抱えたまま研究室の出口へと体の向きを変える。 真剣な眼差しで彼は言った。 「いくら学園からの要請であっても最近働きすぎだタキオン…!明日はもう強制お休み!」 心配顔の成人男性はそのまま旧理科準備室の外へと歩を進める。タキオンは彼の腕から抜け出そうと身じろぎしたが、担当トレーナー兼助手の決心は固いらしく、ウマ娘の彼女が少し動いた程度でもびくともしなかった。 「えー!?研究は頗る順調だし私の体調も特に問題ないんだがねぇ……因子レポートを仕上げるのに2日ばかり睡眠を削ったが…………あーわかったわかった!わかったからひとまず下ろしたまえ!」 “睡眠を削った”のところで自分を抱える腕の強さが増すのを感じて、タキオンは観念して服従の意を示した。 脚のことを打ち明けて以来私の健康に関しては特に頑固な彼のことだ。自分が休むまで引き下がるまい───と嘆息しつつ。